御嶽山が噴火し多くの方々が犠牲になり、救助にあたったている消防隊、自衛隊、警察官の皆様本当にお疲れ様です。いつ再噴火するかもしれない命を掛けた救出、噴火だけではない、地震、水害、火災などの災害が起きるたびにその使命感にわが身を置き換え涙することもしばしあります。これもしっかりとした指揮官のもと、訓練されているとはいえ忠実に従う部下たちがあってのことです。

今から20数年前、河津町消防団の部長を務めていたときのこと、河津町で時間雨量108mmの集中豪雨が発生、部長である私は、河川の氾濫で動きが取れなくなった住民の情報収集を行っていた。と、その脇から一人の団員が独断で河川と一体になった田んぼへ飛び込んだ。山の麓の家人を助けにいったのである。そして、お婆さんを背負って帰ってきた。団員たちはその団員を英雄のごとく称えた。しかし、分団長は頭ごなしに怒鳴った。「勝手な行動を取るな!お前が死んだら残された家族はどうなるんだ!」、難しい判断であった。

私にとって一生忘れられない出来事であった。